メディカルライティング業務 関連セミナー

セミナー

パナシアでは、独自の視点でテーマを設定し、講師・参加者相互の活発な意見交換を通じて情報を共有することを目的としたセミナーを過去3回にわたって開催しました。
第1回(2017年)と第2回(2018年)のセミナーでは、パナシアの特長であるプロジェクトマネジメントを取り上げ、その手法をメディカルライティング業務に取り入れることによって、どのような効果が期待できるかを考察しました。また、第3回(2019年)のセミナーでは、メディカルライティング業務上のコミュニケーションに着目し、コミュニケーションマネジメントの基本を学ぶとともに、メディカルライティング業務を円滑に進めるためのポイントを確認しました。
2020年には第4回として、海外CTDの有無による国内申請用CTDの作成方法の違いをテーマにしたパネルディスカッションや、AI翻訳の現状とメディカルライティングへの応用をテーマにした特別講演を企画していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、残念ながら開催見送りとなりました。
本セミナーは、講師からの一方通行ではなく、参加者同士のグループディスカッションや、参加者と講師の直接の意見交換といった双方向のコミュニケーションを重視しているため、集合研修形式での開催を基本としていましたが、今後はWeb形式での開催を検討する予定です。
開催の目処がつきましたら、あらためて本Webサイト等でご案内いたします。

開催報告

第3回
 メディカルライティング業務を進める上でのコミュニケーションマネジメント
第2回
 メディカルライティング業務のプロジェクトマネジメント2
第1回
 メディカルライティング業務のプロジェクトマネジメント

第3回
メディカルライティング業務を進める上でのコミュニケーションマネジメント

セミナー名 メディカルライティング業務を進める上でのコミュニケーションマネジメント
開催日 2019年6月19日
セミナー概要 長期間にわたり多数の関係者が関与するメディカルライティング業務上のコミュニケーションに着目し、プロジェクトマネジメントの視点からコミュニケーションマネジメントの基本を学ぶとともに、メディカルライティング業務を円滑に進めるための留意点を確認しました。セミナーは2部構成で、演題1ではプロジェクトマネジメントの専門家によるコミュニケーションマネジメントの解説、演題2では参加者によるグループ討議を行いました。
<対象>
・メディカルライティング業務を遂行する上でのプロジェクトマネジメントやコミュニケーションの重要性にご興味をお持ちの方
・管理職の立場にあり、部下とのコミュニケーションにお悩みの方
講演概要 <演題1> 講演「コミュニケーションマネジメントの基本」
講師:今野 浩一 氏(PM コンサルティングポジティブ・インテンション 代表)
講演要旨:
メディカルライティングをプロジェクトマネジメントの視点から捉え、仕事を円滑に進めるためのコミュニケーションのポイントを考えてみたいと思います。また、メディカルライターを育成する際の参考として、部下育成を目的としたコミュニケーション(コーチングを含む)の基本的な考え方についても紹介します。

<演題2> 演習「治験総括報告書を作成する際のコミュニケーション」
講師:
林 健一 氏(アラメディック株式会社 代表取締役)
石田 啓介 氏(メディカルサービスネットワーク株式会社 代表取締役)
今野 浩一 氏(PM コンサルティングポジティブ・インテンション 代表)
グループ討議:
以下のテーマについて、5~6名のグループで話し合い、意見を集約していただきます。
・第III相検証試験(いわゆるピボタルスタディ)の治験総括報告書の作成を社内担当者または開発業務受託機関に依頼する場合、どのような情報を提供すべきでしょうか?
・さらに、どのような点に留意してコミュニケーションを図る必要があるでしょうか?
講師解説:
各グループの討議結果をもとに、参加者との意見交換および質疑応答を通して、メディカルライティング業務での実践的なコミュニケーションの留意点を解説します。

開催報告(PDF 447KB)

第2回
メディカルライティング業務のプロジェクトマネジメント2

セミナー名 メディカルライティング業務のプロジェクトマネジメント2
開催日 2018年1月17日
セミナー概要 CSRやCTDは、社内の複数の部門が作成に関与し、作成期間も長期に及びます。さらに、文書作成業務を外部に委託することもあります。このため、医薬品の承認申請に用いる文書の作成業務は、それだけで一つのプロジェクトと捉えることができます。しかしながら、実際には、最初におおまかなスケジュールと役割分担を決めるのみで、途中で予定外のことが起きた場合には場当たり的に人海戦術で対応することが多く、定期的に進捗を確認し、スケジュールと対応すべき課題を管理するなど、プロジェクトマネジメントの手法を取り入れているケースは少ないのではないでしょうか。
本セミナーでは、製薬企業と開発業務受託機関の協業を成功させるためのノウハウを共有し、プロジェクトマネジメントの手法を取り入れることによって、委託者の満足度が向上する可能性について検討しました。
講演概要 <演題1> 講演「プロジェクトマネジメントの基本」
講師:今野 浩一 氏(PM コンサルティングポジティブ・インテンション 代表)
講演要旨:
プロジェクトマネジメントの基本として、異なる組織が協働作業を行うためには、共通認識や共通言語をベースとしたコミュニケーションが不可欠であることを確認します。また、メディカルライティング プロジェクトにおいて最も重要と考えられる知識エリアとして、スコープマネジメント、スケジュールマネジメントおよびリスクマネジメントを設定し、医薬開発業務に関する事例を用いて解説します。

<演題2> フロアディスカッション「問題事例とプロジェクトマネジメント的な対策」
講師:
林 健一 氏(アラメディック株式会社 代表取締役)
石田 啓介 氏(メディカルサービスネットワーク株式会社 代表取締役)
今野 浩一 氏(PM コンサルティングポジティブ・インテンション 代表)
ディスカッション要旨:
メディカルライティング業務での問題事例を題材に、フロアと講師との意見交換および質疑応答を通して、プロジェクトマネジメント的な対策について解説します。
 事例① 臨床試験の進行遅延によるCSR作成スケジュールの再調整
 事例② 開発業務受託機関からの納品物が期待した品質に満たない
 事例③ 作成途中で、ドキュメントの作成方針が大幅に変更
 事例④ 作成途中で、根拠資料(解析帳票、総括報告書等)に間違いが発覚

開催報告(PDF 431KB)

第1回
メディカルライティング業務のプロジェクトマネジメント

セミナー名 メディカルライティング業務のプロジェクトマネジメント
開催日 2017年1月18日
セミナー概要 CSRやCTDは、社内の複数の部門が作成に関与し、作成期間も長期に及びます。さらに、文書作成業務を外部に委託することもあります。このため、医薬品の承認申請に用いる文書の作成業務は、それだけで一つのプロジェクトと捉えることができます。しかしながら、実際には、最初におおまかなスケジュールと役割分担を決めるのみで、途中で予定外のことが起きた場合には場当たり的に人海戦術で対応することが多く、定期的に進捗を確認し、スケジュールと対応すべき課題を管理するなど、プロジェクトマネジメントの手法を取り入れているケースは少ないのではないでしょうか。
本セミナーでは、メディカルライティングにプロジェクトマネジメントの視点を取り入れることによって期待できる効果を、3名の講師より、それぞれの専門に基づいた視点で講演していただきました。
講演概要 <講演1> 臨床開発のプロジェクトマネジメント
講師:今野 浩一 氏(PM コンサルティングポジティブ・インテンション 代表)
講演要旨:
臨床開発の全体工程を例として、スケジュールおよびリソース(ヒト、モノ、金、情報)の調整、成果物の品質管理を中心に、プロジェクトマネジメントの基本を解説し、CSRやCTDなど、文書作成時に特に留意すべき点について整理します。

<講演2> メディカルライティング業務委託時のプロジェクトマネジメント
      Win-Winの関係を構築するために
講師:林 健一 氏(アラメディック株式会社 代表取締役)
講演要旨:
CSRやCTDの作成業務を開発業務受託機関(CRO)に委託する際の留意点をプロジェクトマネジメントの手法にあてはめながら解説し、委託者(製薬企業)と受託者(CRO)がWin-Win の関係を築くために何が必要なのかを整理します。

<講演3> 開発戦略のプロジェクトマネジメントとメディカルライティングの調和
講師:石田 啓介 氏(メディカルサービスネットワーク株式会社 代表取締役)
講演要旨:
医薬品の承認取得に求められるレベルは年々高くなり、特に抗がん剤領域では免疫チェックポイント阻害剤の登場により従来の開発戦略を見直さざるを得ない状況が散見されています。そのような状況下で、開発戦略の変更を的確かつ効率良くCSR・CTD に反映し、迅速に承認を取得するには、どのようなポイントに注意すれば良いかをプロジェクトマネジメントの観点から考察します。

開催報告(PDF 471KB)

講師紹介

今野 浩一 氏

【所属】
PMコンサルティングポジティブ・インテンション 代表、一般社団法人 DIA Japan PMコミュニティー・リード、一般社団法人 新興事業創出機構 フェロー
【略歴】
東北大学卒業。製薬企業において長く医療用医薬品開発に従事。製薬業界へのプロジェクトマネジメントの導入・展開を推進。2013年に「PMコンサルティングポジティブ・インテンション」設立後は、大学病院等の医療機関で臨床研究を推進するリーダー・マネジャーに対してプロジェクト・マネジメントの教育活動を推進。プロジェクト・チームコーチ/ビジネスコーチ、製薬業界へのプロジェクトマネジメントの啓発・実践活動をメインとしながら、ベンチャー企業、非営利団体の事業推進支援を展開している。

林 健一 氏

【所属】
株式会社パナシア エグゼクティブ・アドバイザー、アラメディック株式会社 代表取締役、日本メディカルライター協会 理事、東京大学大学院医学系研究科 非常勤講師
【略歴】
東京大学薬学部卒。製薬企業で臨床試験の統計解析・新薬開発のプロジェクトリーダー・医薬品の承認申請資料作成業務を担当した後、2007年に開発業務受託機関「アラメディック株式会社」を設立し、代表取締役に就任する。さらに、2019年4月付で株式会社パナシアのエグゼクティブ・アドバイザーに就任する。現在は、医学論文の投稿用原稿やプロトコール・治験総括報告書・承認申請資料などの作成業務を受託している。あわせて、研修の講師として、臨床研究方法論や医薬品開発、メディカルライティングなどに関する講義を製薬企業内で実施している。

石田 啓介 氏

【所属】
メディカルサービスネットワーク株式会社 代表取締役、理学博士
【略歴】
北海道大学薬学部卒業。北海道大学大学院薬学研究科修了。製薬会社および内外の研究機関にて主に新規抗がん剤の創薬研究およびプロジェクトリーダーの経験を経て、2015年「メディカルサービスネットワーク」に参画、2016年に代表取締役就任。メディシナルケミストリー、天然物化学、コンピュータ支援薬剤設計、薬剤-標的相互作用解析、各種in vitro試験、各種in vivo試験、薬物動態、毒性試験、製剤検討、メディカルライティング、コンサルティング業務に携わる。基礎-非臨床-CMC-臨床という医薬品開発の全領域をカバーする経験を有することから、薬剤の分子メカニズムに立脚した質の高いメディカルライティング、コンサルティングを志向している。